「嘘をつかずに生き残るには…」不器用な自分を救った“言葉を学ぶ”という決断
ーー役柄と一緒にいるとなると、オフのときも、気持ちが引っ張られることがありそうですが……。
「昔はよくありました。落ち込んだりとか。でも、出演作が増えるうちに、一つの役を演じ終える前に、別作品で新たな役をいただくようになって、このままでは役者を続けられないと思ったんです。だから今では、ポジティブに共存できるよう心がけています」
ーーデビューから17年の経歴を持っているからこそですね。その期間で、仕事に対して、考え方が変わったことはありますか?
「誰かに伝えるときの“言葉選び”は昔と変わったと思います。というのも、このお仕事をしていて、嘘がつけない性格が変えられなくて。少しは嘘も言えたほうが世渡りしやすいんじゃないかなと思ったんです。それで、自分を変えようと努力したこともあったんですが、かえって自身を嫌いになりかけたこともあって」
ーーそこから、考え方が変わったのには、どのようなきっかけがあったのでしょう?
「10年前に初舞台『瞑るおおかみ黒き鴨』に出たときに、演出家の西田大輔さんから言われた言葉です」
ーーなんと言われたんですか?
「『価値観は変わらないけど、学ぶことはできる』と。当時はよく分からなかったんですが、いま思えば、確かに自分自身が変われないこともたくさんあるけど、周りのことを受け入れることって大切だと思うんです」
ーーそこから“言葉選び”について考えられるようになったのは、どうしてですか?
「嘘をつかずに生き残るには、言葉を知ったほうがいいと思ったんです。同じ意味でも、言葉の選択次第で伝わり方は違う。だから本を読むようになったり、ニュースを見るようになったりと、自分で勉強をするようになりました」
ーー役者として、ストイックに向き合っているんですね。最後に、今後のお芝居への思いを教えてください。
「以前、吉田鋼太郎さんに『自由に芝居をしたかったら努力しろ』という言葉をいただきました。
年齢が上がるほど、好きなものとの付き合い方が難しくなりがちですが、お芝居は自分の好きなことだから、その努力も苦じゃないんです。自分で自分に飽きないよう、これからも一つ一つ頑張っていこうと思っています」
山谷花純(やまやかすみ)
1996年12月26日生まれ、宮城県出身。ドラマ『CHANGE』(2008/フジテレビ系)で俳優デビュー。ドラマ『あまちゃん』(2013/NHK)『トットちゃん!』(2017/テレビ朝日系)、主演映画『シンデレラゲーム』(2016/監督:加納隼)など話題作に出演。映画『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』(2018/監督:西浦正記)では末期がん患者役に丸刈りで臨み注目される。主演映画『フェイクプラスティックプラネット』(2020/監督:宗野賢一)にてマドリード国際映画祭2019最優秀外国語映画主演女優賞を受賞。
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映画『#拡散』
原案・編集・監督/白金(KING BAI)脚本/港岳彦
出演/成田凌、沢尻エリカ、淵上泰史、山谷花純、赤間麻里子、船ヶ山哲、鈴木志音、DAIKI、MIOKO、高山孟久