瀬々組ならではの「役者を信じて委ねる」空気感
「私の役は、スイッチがオフになると人形みたいに動かなくなって、目がビー玉みたいになるという設定でした。台本には『ビー玉』というワードはなかったのですが、『ビー玉に見える目ってどういう目かな』と、ずっと研究していましたね。目の表情を印象的にできるようにしたいと思っていました。
守りたい人はいるけれど、どうやって大切にしたり守ったりすればいいのか、そのやり方がわからなくなっている人だと思うんです。虐待が連鎖してしまっている部分が、よそごとにならないように。お芝居だけれども、お芝居にならないようにしたいと思って演じていました」
と、真摯な眼差しで語る。
メガホンを取ったのは、『ラーゲリより愛を込めて』などで知られる名匠・瀬々敬久監督。北川にとって瀬々組への参加は2度目となるが、シリアスで重厚な題材に反して、現場の空気は驚くほど和やかだったという。
「瀬々さんのことをよくわかっているスタッフがいて、みんな仲良く楽しくやっている感じで、組全体がわりとアットホームな雰囲気なんです。怒号を飛ばすようなこともなく、とても穏やかに現場が進んでいく和やかな現場でした」
監督の演出スタイルについて聞くと、北川は「役者に任せる、信じてくれる人」と表現した。
「ご自身もすごく穏やかで、『こうしてください、ああしてください』と細かくおっしゃる人ではないんです。大きなお芝居であっても、『ここでこうしてほしい』とはあまりおっしゃらない。まず監督がお芝居をできる環境を作ってくださって、『じゃあ、やってみて』と。役者を型にはめるような方ではなく、けっこう委ねてくださる印象です」
脆く壊れそうな女性を演じるうえで、この「信頼して委ねる」瀬々組の温かさが、北川の生々しくも深い演技を引き出したのだろう。
つづく
作品情報
タイトル:未来
公開日時:2026年5月8日(金)公開
配給:東京テアトル
出演:黒島結菜
山﨑七海 坂東龍汰 細田佳央太 近藤華
松坂桃李 北川景子
原作:湊かなえ『未来』(双葉文庫)
監督:瀬々敬久
脚本:加藤良太
製作幹事:東京テアトル U-NEXT
配給:東京テアトル
企画・制作プロダクション:松竹撮影所
PG-12
Ⓒ2026 映画「未来」製作委員会 Ⓒ湊かなえ/双葉社
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