「自分から出てくるもの、見せるものが何もないって思った時があって」

「20代はすごくお仕事を第一にというか……お仕事がすべてではないですけど、そういうふうに生きてきたんです。でも、やっぱり枯れるんですよね。

 自分から出てくるもの、見せるものが何もないって思った時があって、そういう時が、夫に出会ったタイミングでもあったんです。いろいろ遊んだりとか、旅行に行ったり、いろんなものを見る時間がすごく大事なんだなっていうのを身をもって実感しました。インプットと思って過ごさなくても、そういう時間が大事なんだなって」

 映画『オレンジ・ランプ』は、39歳で若年性認知症と診断された丹野智文氏の実話を基にした物語。和田正人さん演じる晃一を支える妻、真央のように、芯のある女性を演じていたと思える貫地谷さんだが、自身の悩みや心配事、落ち込んでいることを、どのように解消しているのだろうか?

「私はぜんぶ夫に話してます。ぜんぶ、今日あったことから今悩んでいること、ぜんぜん抵抗なく……こんなに秘密がないのは逆に大丈夫かな、と思うくらい秘密がないので、ちょっと心配です。

 私は判断するのがすごく苦手で、たとえば、ご飯をなんのメニューにするか、とかもそうなんですけど……夫は決断力があるんです。