『レッドカーペット』はいいや、『エンタ』もいいや

 今、YouTubeのオフィシャルチャンネルには漫才の切り抜きショート動画が大量に上がっている。多いものでは780万回も再生されており、ショートネタとの相性の良さは15年以上の時を経て証明された格好だ。

山本「今は開き直ってるんですけど、当時は変にこだわりがあったんですよね」

関「尖ってたんですかねぇ。『レッドカーペット』はいいや、『エンタ』もいいや、ってなってました。短いネタでウケるより『M-1』の決勝にもう一回行きたかったんです。漫才が通用してないのに新しい30秒ネタやってる場合か、って。なまじ『M-1』で一回世に出た感じもあって、周りのもっと売れてない人たちが必死にキャラつくってたのに比べたら全然本気じゃなかったですね」

山本「そう。しかもその時期も『M-1』準決勝まではいってたから、じゃあそっちをやっていったほうがいいだろうと思ってました。そこでウケるほうがかっこいいだろ、って」

関「あんなにブームになると思ってなかったですし。だんだんあそこに出てることが売れてる証のようになってくると、ひがむ部分もありました。あの時期はけっこうしんどかったですね」

 そんな低迷期を支えたのもまた、『爆笑オンエアバトル』だった。2009年春、『オンバト』は大きくリニューアルして放送が月に1回となり、それまでの常連組が一気に出演数を減らした。タイムマシーン3号も実質的に番組を卒業した状態になっていたが、2011年から後継番組『オンバト+』に再び出場を重ねるようになる。