人気番組『有吉の壁』(日本テレビ)レギュラー、オフィシャルYouTubeチャンネルは登録者数79万人、今春からは冠ラジオ『真誠presents タイムマシーン3号のそろそろ売れてもいいんじゃない?』(CBCラジオ)がスタートするなど、結成24年目にしてタイムマシーン3号にプチブレイクの気配が漂っている。「ずっと食えてなくはない、でも売れてもいない、褒められもくさされもする変な芸人人生」と自ら称する山本浩司と関太の「THE CHANGE」とは――。【第4回/全5回】

タイムマシーン3号

 2005年、タイムマシーン3号は『M-1グランプリ』決勝に初進出するも、はかばかしくない結果に終わる。それまでと同じやり方は通用しないと痛感してスランプに陥る2人をよそに、お笑い界は『エンタの神様』(日本テレビ)、『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ)を中心にショートネタやキャラ芸全盛期に突入していた。

 山本いわく「なぜか僕らも出ていたイメージを持ってる人が多い」が、実はタイムマシーン3号はそれらの番組にはほとんど出演していない。眼鏡の奥で遠い目をしながら関は「何度かオーディションには行ったんですけど、全然ハマらなくて……」と回想する。

関「毎回手応えがなかったです」

山本「一発芸的な、むしろ『あらびき団』に向いてるようなちょっと変わったネタばっかり持っていってました。今考えたら、我々みたいなタイプは本来絶対得意だったはずなんですよ。でも『M-1』の決勝でリーダー(渡辺正行)から“デブネタだけだとちょっとね”って言われて、それからデブネタをあんまりつくってなかったのもあって、そういう発想にならなかった。そこに特化して1分くらいのショート漫才をつくってたら出れていたかもしれないですね」