自分の俳優としての原点に立ち帰らなきゃいけない

 普通の母親をあきらめて、俳優を続ける。そんな運命を強いられた真木さんは、俳優としての自分を見つめなおしたという。

真木「じゃあ、この子を育てるために頑張って仕事をするのかと言うと、そうじゃないなって。

 自分の中にあった、芝居をするのが好きだという気持ち。小学校ぐらいの時に、ひとりで芝居ごっこをした時の、あの熱量。そういった、自分の俳優としての原点に立ち帰らなきゃいけないと思ったんです。

 そして、ママは自分が好きな仕事をやって、お金を稼いできているんだよ、って。そう言えないといけないな、って思った時期があったんですね。娘のためとか、他の誰かのためっていうのは、いずれダメになる気がして。本当に自分が好きな仕事だと、胸を張って言えるように頑張ろう、って。

 それから、めちゃくちゃ映画を見たりとか、いろんな俳優さんの演技を見たりとか、あらゆる芸術を好きになるという作業をしました。それで、今は、本当に俳優という仕事を好きになれて、お芝居にも真摯に向き合えるようになった」