私はそういった自分の欲を、全部削った
福岡「人間って、やっぱり自分が中心になっちゃうんですよ。“自分が得をしたいからお金を稼ぎたい”とか。“今日はめんどうくさいから、配信時間遅らせよう”とか。“デートがあるから休もう”とか。
私はそういった自分の欲を、全部削ったんです。文字通り、声が潰れるまで毎日10時間近く配信していましたから。それがファンに届いたんだと思います」
ーーとてもストイックですね。
福岡「あまり稼げていない子のライブ配信を見ると、やっぱり彼氏と同棲していることがわかるとか、デートで休んでしまうとか、そういう子が多いと思います。生活すべてを捧げないと、トップライバーにはなれないんです。
だって私、この仕事を始めてから、男性と外で手を繋いだことすらないですもん。“一生懸命応援してくれる大多数のファンよりも、目の前の性欲に負けたんだな、こいつは”と、失望されたくないんです」
福岡さんはつねに、人気作品『鋼の錬金術師』のアニメ最終回で、主人公のエドワード・エルリックが語ったセリフを脳内で再生しているという。
福岡「『痛みを伴わない教訓には意義がない。人は何かの犠牲なしに何も得ることはできないのだから』と言うシーンがあります。子どもの頃からそれが染みついていて、1番になりたいなら自分が楽しいと思うことをいったん全部我慢することを、心がけています」
ーー心がけても、それを実践するのが難しくないでしょうか。
福岡「だから私、毎回先に目標を言っちゃうんです。“1番になるね!”とか。有言実行しなくてダサい女だと思われるのがイヤだから、やるしかないんです」