現在放送中のNHK朝の連続テレビ小説ブギウギ』で、ヒロインの最愛の人・村山愛助役を演じる水上恒司。2018年、ドラマ『中学聖日記』でデビューすると、『MIU404』NHK大河『青天を衝け』などの話題作に多数出演。22年には「水上恒司」に改名し、自身初となる個展を開催するなど活躍の場を広げている。そんな唯一無二の存在感を放つ水上さんが語る「THE CHANGE」とは――。【第2回/全5回】 

水上恒司 撮影/三浦龍司

「“恒司”っていう名前は、恒星(太陽)のように常にいろんな人を照らせるようにっていう想いが込められた、すごくいい名前なんです」 

 2018年にドラマ『中学聖日記』でデビューして以降、名は体を表すように、作品を通じて多くの人々の心を照らしてきた水上さん。その背景には、家族や仕事で出会った多くの方々の存在があった。中でも、人生の一番の転機は“両親のもとに生まれたこと”と語る通り、彼が生まれ育ってきた環境が今の“水上恒司”を形作っている。 

「“最大の親孝行は俺たちがしたこと以上のことを我が子にしてあげることだ”って、父から言われているんです」 

 水上さんは過去に、そう雑誌の取材に答えていたことがある。 

水上「“恩返しをするな”って言われて生きてきました。両親もそうですが、高校の野球部のコーチにも同じことを言われて……。“恩は返すもんじゃない、送るもんだ”と。俺たちに返さなくていいから、やってもらったこと以上のことを次の代にやってあげなさいって教えてもらったんです。

 僕はそれをいい作品を作ることであったり、いい演技をすること以上にはるかに大事なことだと思っています。演技もそうですが、今の時代だから表現できる哲学や情熱っていうのを僕の体を通して次の世代に伝えていかないといけない。それが生きていくってことで、それを知っていくことが僕の人生なんだと考えています」 

 いわば“恩送りの哲学”で生きる彼は、24歳とは思えぬほど思慮深く、達観している。