ミュージシャン、俳優としての活躍は言うにおよばず、バラエティ番組やSNSでの言動も瞬く間にニュースになる。世間が注目してやまない“表現者”GACKT。役者としては2007年にNHK大河ドラマ「風林火山」で上杉謙信を演じ、一気にその才能を開花させた。そんなGACKTさんのTHE CHANGEを聞く。【第2回/全4回】
1作目に続いてヒットとなった『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』。前作に続いて、埼玉解放戦線を率いる麻実麗を演じるGACKTさん。埼玉をディスりまくっていた1作目につづき、関西を巻き込んだ2作目も、その“ディスり”テイストは変わらない。観客を笑わせてくれる一方、撮影現場は過酷だった。
――大変だったシーンを教えてください。
「ご覧になると、海のシーンやビーチを模した撮影がいくつもあったと思います。あれ、極寒の真冬の撮影なんですよ。ボクはキャラクター的に服を着ているからいいんですけど。ほかの役者さんたちや、エキストラの方たちは、夏のシーンとして撮っていますから、“エグイ撮影だな”と思いました。それから甲子園の地下施設に閉じ込められるシーンが登場しますが、一週間ほどずっとあの場所でロケをしていたんです」
――地下でロケされていたんですか。
「コンクリートや石で囲まれた場所で。あそこも極寒なんですよ。みなさん薄着で演技しているし。映画の撮影というのは、当然、撮影期間が決まっているので、早朝から夜中まで、毎日連日、そうした極寒の撮影が続くわけです。“くだらない”作品をみなさんにお届けするために、非常に過酷な環境で、みなさん演技されていました。あと印象に残っているのは、エキストラさんですね」
――大勢参加されているシーンもかなりあります。
「そうなんです。大掛かりなシーンやセットになればなるほど、関わるエキストラの方たちの人数もどんどん増えていきます。役者同士でさえ、多くの人数が関わったシーンになれば、やっぱり息の合わないことって多々あるんです。それがエキストラの方たちが入って来ると、それがもっと大変になるので、やり直しの回数がもう半端ないんです。本番にたどり着くまでに疲弊しちゃうんですよ。だから乗り切るイメージですよね」