身にまとうのは黒パン1枚。あとは奇声と表情を武器に爆笑をさらうーー。一度見たら忘れられない強烈なインパクトを誇る芸人・ハリウッドザコシショウ。いまや賞レース審査員を務めるほどだが、そこに至るまでには数多くの「THE CHANGE」があったーー。【第4回/全6回】

ハリウッドザコシショウ 撮影/冨田望

「真面目に答えたほうがいいんでしょ? なんでも聞いてください」という、ザコシショウさんの言葉からスタートしたインタビュー。謎に包まれた私生活についても語ってもらった。 

――ザコシさんの人生に、重大な影響を与えたものってなんでしょうか。たとえば、漫画だったり音楽だったり小説だったり、いろいろあると思いますが。 

「電気グルーヴさんかな。テクノだけど、ものすごい馴染みやすいし、あと、結局、おもろいんですよね。彼らのライブを見たらわかるんですけど、MCがまず面白いし、アホなことバカなことを突き詰めてらっしゃるから。
 それで、絶対にお客さんをがっかりさせないんです。電気グルーブのライブ、お客さんががっかりするなんてことないんです。一人もいなくて、みんな喜んで帰りますから。
 ライブでは同じ曲がCDとは違うミックスになってて、なんならライブで聞いたほうがより楽しいんです。アルバムのデザインとか、グッズにもとことんこだわっているし。だから僕もライブのグッズ、自分でデザインしています。
 そういったすべて含めて、本当に尊敬しています。もし、電気グルーヴさんに出会わなかったら、僕の芸風も変わっています」

――電気グルーヴさん、実際にお会いするとどんな感じなんでしょう?

「石野(卓球)さん、ホントにヤバいです(笑)。なにで怒るかわかんないし。いまは“ザコシおもしろい”ってなっているんですけど、前は一緒に飲んでいても、石野さんが急に“お前なんだよ、テレビでめちゃくちゃしてたのを見たけど、無理してやっとったな、お前。うん、すごいすごい”って、嫌味を言ってくるんですよ。最初のころはもう本当におっかなかった。でも、そうは言いながらずっと僕のことを見続けてくれいるので、すげえ感謝してます」