スーパー銭湯アイドルとして、幅広い年代に人気を誇るムード歌謡グループ『純烈』。その中心人物であり、リーダーを務めるのが酒井一圭(48)。子役から戦隊シリーズのヒーロー、そしてアイドルグループのリーダー。その変幻自在なキャリアの「THE CHANGE」にせまる。【第2回/全5回】

純烈・酒井一圭 撮影/冨田望

 純烈を語る上で欠かせないのが『NHK紅白歌合戦』への出場だが、2023年の年末も見事に6回目となる出場をはたし、『だってめぐり逢えたんだ~NHKプラスver.~』を熱唱、奇抜なQRコードの衣装が話題を集めた。

 紅白初出場となった2018年には、メンバーのスキャンダルが報じられた。思いもよらぬ方向で注目を浴びることとなったが、どのようにピンチを乗り越えたのだろうか。

「純烈はずっと“夢は紅白! 親孝行!”と言って、紅白を目指していたグループだったのだけれど、初出場のあとに元メンバーのスキャンダルが報じられた。そこでメンバーの脱退があって4人になった。謝罪会見をやったけれど、あれはトラブルを乗り越えたというよりも、周りの人たちが助けてくれて乗り越えられたんですよね。紅白初出場で知名度が上がったけれど、ワイドショーに取り上げられたことでさらに話題となった。だからコロナで活動がしづらくなったのなんて、平気でしたね。あのトラブルよりはましだみたいな」

 本来ならばグループにとってマイナスになってしまう脱退だったが、それをバネに奮起した。

「難易度の高いことを乗り越えると、オンリーワンに近くなっていく。ビートたけしさんなんて、FRIDAY事件を乗り越えて、バイク事故まで起こしている。それでも、他の人にはない存在じゃないですか。純烈も、そっちのモードに入っちゃったんですよね。

 去年は、ダチョウ倶楽部さんが、僕たちと一緒にやりたいというメッセージをくれた。そういう時にすぐコラボすることができる。そういう実践的な姿勢が重要だって、子役の頃からずっと理解してきたのだと思う。

 結成した時は、紅白に出場して、いつの間にか忘れ去られるグループになろうと思っていた。でも世の中に元気がない時に笑って寄り添うようなグループを目指したら、生き残っちゃったんですよ。熱心なファンの方や世間のみんなが、純烈をみて笑ってくれるキャラクターに育ててくれたのが大きかったですね」