意外な「純烈」結成秘話
純烈の結成に関しては、意外な理由があった。
「僕はAB型で、1人が好きな性格。物理的に1人にならなくても、集団の中でポツンと静かに1人の空間も作れる。でも寂しがり屋でもあるので、結局友達と3人で暮らしたり、同棲をしたり。酒井一圭名義で部屋を借りるけれど、家には人がいる環境なんですよ(笑)。俳優をやっていて“寂しい仕事だな”って感じた。やっぱりギャーギャー騒いでいる方が楽しい。お金とかはみんなでシェアにしていいから、1人は嫌だなって思ったんです」
2007年に、酒井さんが中心となって最初は6人組のムード歌謡を歌うグループとしてスタートした。
「僕がメンバーに声をかけて純烈を作った。みんなで5千円でも1万円でも給料がちょっとでも上がればいいよねって言いながら、事務所の一押しになれるように努力した。“この人は、こういうことがやりたいんだ”っていうそれぞれの目標に向かって頑張ってきた。いわば生活協同組合みたいなのが、純烈と所属事務所ですね」
――音楽活動がほとんど未経験のメンバーで始まっていますが、ボイストレーニングやダンスレッスンは大変ではなかったのですか。
「練習はつらかったけれど、完璧なうまさではなくていいって思っていた。たとえば、宇多田ヒカルさんみたいな本当に歌が上手い人にはなれないじゃないですか。僕は子役からこの業界にいるから分かるのですが、上手くなくても人気がある人っている。そこになろうって決めたんです。“純烈はなぜ振りを揃えないんですか”って聞かれたりするけれど、僕はもう何もいわない。同じ先生から振りを習っているのに、一人の右手はまっすぐで、もう一人はちょっと傾いていても気にしない。それでいいと。多分、若い人たちは完璧を求めるので気になるんですよね。でも年を取ってくるとそんなこと気にならなくなるんですよ(笑)」
40代からのアイドル活動は決して平たんではなかったはずだ。酒井さんは、純烈はファンに育ててもらったと語る。その謙虚さがファンの心を掴んでいるのかもしれない。
■酒井一圭(さかい・かずよし)
1975年6月20日 生まれ。歌謡グループ「純烈」のプロデューサー、リーダー、元子役、元プロレスラー。主な出演作『逆転あばれはっちゃく』5代目桜間長太郎 役、『百獣戦隊ガオレンジャー』ガオブラック・牛込草太郎 役(ともにテレビ朝日系)、FODドラマ「純烈ものがたり」主演・酒井一圭 役 ほか
「純烈」オフィシャルウエブサイト;https://junretsu-official.com/top.php
■「だってめぐり逢えたんだ」各配信サイトhttps://bio.to/dattemeguriaetanda
■「だってめぐり逢えたんだ」MV https://youtu.be/snnlHivCp1E?si=GhyP8gn0KSK-2ThH