お笑いコンビオードリーの春日俊彰、マンガ『かりあげクン』など俳優・戸塚純貴が演じてきた役は、強烈な印象を残すものが多い。2024年はNHK朝ドラ『虎に翼』出演も決まった唯一無二の個性を持つ戸塚さんだが、俳優として歩み始めた当初は悩みもあったとか。そんな戸塚さんのTHE CHANGEとは?【第4回/全4回】
映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』、ドラマ『親バカ青春白書』(日本テレビ)など、コメディに定評ある福田雄一監督の作品に数々出演するなど、同年代の俳優のなかでもコメディセンスに磨きをかけている戸塚純貴さん。もともとコメディが好きだと公言しているが、その原点はジム・キャリーだと言う。
「昔、金曜ロードショーでジム・キャリーさんが主演の『マスク』を観たんです。当時、ビデオテープで録画していたんですけど、すごく楽しくて。たぶん、小さな子が『アンパンマン』を見ているような感覚に近いんじゃないですかね。飽きずに、何度も繰り返し見ていました」
――そんなにハマっていたんですね。
「この仕事をすることになって、自分が“役者”として生きていくとなったときに、思い返して観てみました。それで改めてジム・キャリーってすごい人なんだなと思ったんです。そして、目標というわけではないのですが、喜劇役者というものを勉強するきっかけになりました」
――コメディが好きという部分と、自分もその方向でという意思が繋がった瞬間には何かきっかけがあったのでしょうか。
「きっかけは特にないです。でも、もともとそういった資質はあったのかなと思います。根っこのところで面白いことがしたかったのかなと。ただそう言われてみると、僕の母親が明るいですね。エンターテインメント性が豊かな母というか」
――そうなんですね。戸塚さんが芸能界に入るきっかけとなったオーディションに履歴書を送ったのがお母さんですよね。