90年代には苦悩する若者を演じ国民的人気を博し、同時に深夜のフジテレビで麻雀を打つ姿を見せるようになると、現在まで俳優とプロ雀士という二足のわらじで活躍する萩原聖人。演技も対局中でも、あふれる人間味が魅力の萩原にとってのTHE CHANGEとは。【第4回/全5回】

萩原聖人 撮影/冨田望

 90年代後半から深夜の麻雀番組『THEわれめDEポン』(フジテレビ系)に出演、芸能界屈指の実力者として知られる萩原聖人さんは、2018年7月より日本プロ麻雀連盟に入会してプロ雀士となり、現在はMリーグで活躍中だ。麻雀を始めたきっかけについて、「大したことじゃないけど」と言いつつ振り返る。

 「中学生のときに友達に“やってみない?”と誘われた、それだけです。トランプゲームの延長線のような感覚でした」

ーーそこからハマっていったということは、ほかのゲームとはちがったおもしろさがあったからですか?

 「ほかのゲームにはそれぞれの良さがあると思いますが、麻雀が僕のツボに入ったのは……麻雀は想像力が大事なゲームだと思っているんです。僕は考えることや想像することが好きだったんでしょうね」

ーー先を読んだり、相手の手を想像したり?

 「そうですね。“この人、次はどんな手なんだろう”“自分の手はこうしたいな”とか。人間は考えるのに特化した生き物だから、考えるのが好きなんですよ。
 ただ、麻雀と出会ってしまい結果的にこういうふうになっていますが、それがいいのか悪いのかはわからないです。出会っていなければもっとすごい役者になっていたかもしれないし、もっとならず者になっていたかもしれない。ほんとうに、こればかりはわからないですよね」