コントや漫才よりも面白い「新作落語」を作りたい

 今後、真打としては、もっともっとお客様に気持ちよく楽しんでいただきたいと思っています。極端に言えば、たとえば、客席の空調の温度なども意識をしたいです。お客様が寒いとか暑いとかに気を取られることなく、快適に落語を見られるよう、それぞれの席の温度とか、自分で全部を調整したいくらい(笑)。

 また、古典落語に初めて触れると、「面白いとかの前に何を言っているのか分からなかった」と感じる方がかなり多いようですので、伝統芸能でも、しっかりと今の方々にも伝わるようにすることが必要だと思っています。

 一方で新作落語は、コントや漫才よりも面白いと思ってもらえるものを作らなければと思っています。

 古典は艶っぽい噺や尾籠な噺でも上品に伝えられるようになること、新作はトリネタになるような長講を作っていくことが今後の目標ですね。そのためには、さまざまな経験や情報をインプットしていかなければ作れないので、そんな時間を意識的に作っていきたいと思っています。

 変わらずマニアのお客様にもやっぱり落語ってすてきだよなって思ってもらえるようになりたいですし、とにかく、落語に振り向いてくれるすべての方々をねぎらえるような噺家になりたいです。

 今は真打披露に向けて一番、連絡を取り合っているのが、林家つる子姉さんです。先輩方からは、「披露目を失敗するか成功できるかの決め手は、一緒に上がる人と仲が良いかどうかだ」と言われていますが、つる子姉さんとは、お客様に喜んでもらいたいっていう価値観が近いので、順調に準備が進んでいます。今回、昇進するのは2人だけなので、毎日高座に上がります。トリをとらない日は前方で上がらせていただきます。

 チケットはありがたいことに完売の日程も出てきておりますが、まだお入りいただけます日もございますのでどうぞお運びください。

三遊亭わん丈(さんゆうてい わんじょう)
1982年12月1日、滋賀県生まれ。2011年に、三遊亭円丈に入門。翌年に「わん丈」の名で前座に。16年に二つ目昇進し、以降、さまざまな賞を受賞。21年、円丈の逝去にともない、天どん門下に。24年の3月下席より、真打披露興行。

■令和六年春 真打昇進披露興行
林家つる子 三遊亭わん丈
11人抜きのつる子、15人抜きのわん丈の、抜擢真打による昇進披露興行。
●鈴本演芸場(3月21~30日 夜席)
●新宿末廣亭(4月1~10日 夜席)
●浅草演芸ホール(4月11~20日 昼席)
●池袋演芸場(4月21~30日 昼席)
●紀尾井小ホール(5月21~25日 昼席)
問い合わせ:一般社団法人 落語協会 
TEL 03-3833-8565