日曜劇場『下剋上球児』のピッチャー根室くん役で一躍脚光を浴びた兵頭功海。2019年に俳優デビューし、テレビドラマ初出演となった特撮ドラマ『騎士竜戦隊リュウソウジャー』ではカナロ / リュウソウゴールドを演じた。2023年は『下剋上球児』のほかにも『ドラフトキング』『CODE-願いの代償-』といった話題作に出演。キャリア5周年を迎えた兵頭さんがTHE CHANGEを語る。【第3回/全4回】

兵頭功海 撮影/冨田望

 3月1日より主演映画『18歳のおとなたち』が全国スタートした兵頭さん。知名度をグンと上げた日曜劇場『下剋上球児』で兵頭さんを知った人には、本作の主人公・誠は、特に驚きを持って受け入れられるだろう。

 演じるのはケンカに明け暮れ、少年院を出所した18歳の不良少年の誠。そんな彼が、教育委員の女性の後押しをきっかけに、幼い頃の夢を思い出し、「成人式に上映するための映画を作ろう」と決意する青春映画だ。

――誠を演じたことで、兵頭さん自身が影響を受けたことはありますか?

「誠をやったすぐ後ぐらいに、いい意味で人との距離感がなくなったのを感じました。年上の方にもフランクにいけるようになって。最低限の礼儀と何かがあれば、過剰にきっちりしすぎなくてもいいんじゃないかなと思うようになりましたね。その方が、距離が縮まりますし。撮影から時間が経ったので、だいぶ落ち着いていつもの自分自身に戻ってきていますけど、でも直後はかなり人との距離が近くなっていた気がします」

――もともとスポーツをされていましたし、先輩後輩の礼儀をきっちりされるタイプですか?

「体育会系だったので、先輩は絶対ですし、甘えるのも難しいですね。僕のなかでは、仕事で出会う大人の方たちとの接し方というのは、距離をちゃんと取って、礼儀をわきまえるというスタンスでした。でも誠のような役をやったり、経験を積むことで、もっとラフでもいいのかなと思うようになりました。そのほうが自分を知ってもらえるし、相手のことももっと知れるのかなって。時間って限られているから、一度会って、また会いたいと思ってもらえるかってすごく大事だから」