秋元さんは50歳でアイドルの方法を変えた!
「難しいんじゃない?」って人は言うんですけど、でも、何年にかに一度、巨大企業ができているし、世の中はどんどん変化しているし。たとえば、スキマバイトアプリの「タイミー」という会社は本当に若干27歳の社長(小川嶺氏)が、世の中のバイトのシステムを変えているじゃないですか? 僕の知り合いの会社、みんなタイミー使ってるって言ってますよ。
そう思ったときに、世の中の景色を変える人ってまだ出てくるから、僕はそういう人のお手伝いをしたいと思ったんですね。
そもそも、放送作家をやめるって時点で普通に考えたらかなりおかしいし、だけど、そういう人がもっといないと面白くないかなと思うんです。
秋元康さんは47歳から新しいアイドルを作ろうと思って、粘って粘って粘って、50過ぎてAKBが当たって、時代を変えた。アイドルの方法や日本の芸能史を塗り替えたと思うんですよ、50歳で。
糸井(重里)さんも、コピーライターだったのに、50歳で「ほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)」を作ったし、僕が大好きな伊丹十三さんも俳優だったのに、51歳を過ぎてから映画を撮り始めて10本撮って、伊丹映画という新しいジャンルを作りましたよね。
ああいうことに憧れてます。だから、やらなきゃいけないなと思うし、やれるかな、とも思うんです。
すずき・おさむプロフィール
1972年4月25日、千葉県生まれ。19歳のときに放送作家になり、それから32年間、さまざまなコンテンツを生み出す。2024年3月31日に、放送作家を引退。著書に『仕事の辞め方』(幻冬舎)、そして大ヒット中の『もう明日が待っている』『最後のテレビ論』(共に文藝春秋)などがある。現在は、「スタートアップファクトリー」を立ち上げ、スタートアップ企業(急成長をする組織、会社)の若者たちの応援を始めており、コンサル、講演なども行う。