唯一無二すぎるキャラクターで、いちどその魅力に気づくと目が離せなくなってしまう芸人、安田大サーカスクロちゃん。近年は『水曜日のダウンタウン』(TBS系)などで芸人界屈指の「クズキャラ」として名を馳せている一方、人間らしい「喜怒哀楽まみれ」の姿に好感度もアップしている。そんな最低で最高な人間・クロちゃんの「THE CHANGE」とは。【第3回/全5回】

クロちゃん 撮影/有坂政晴

 現時点でフォロワー数75万人超を誇るクロちゃんのX。「~だしん」というおなじみの語尾を駆使して、毎日20以上ポストするなど活発だ。そんなクロちゃんのXが全国区で注目されるきっかけとなったのは、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)でのこと。

 クロちゃんを隠し撮りする最中、「ウォーキングで帰宅」とポストすると同時にタクシーで帰宅、「健康のために昼食は軽めに日本蕎麦」とポストすれば実際はラーメン大盛り+チャーハンを食らう……そんな嘘投稿が番組を盛り上げ、クロちゃんのフォロワー数も急増したのだ。そしてそれと比例して、「アンチ」の存在も増えてしまったという。

「自分の投稿に対するコメントはなるべく全部見るようにしていて、“おまえなんてもう価値がないからちがう仕事をしろ”とか、“芸能界をやめろ”とか、さらにはもっとひどいことまで書かれるんです。それに対して、僕は“だったら仕事を紹介してくれるの?”とか、全部返していました。

 だって僕はまちがってないから。自分が投稿したいことを投稿しているだけだし、誰も傷つけていないから、何言われても関係ないじゃんって思ってました」

 どんな罵詈雑言にもへこたれないクロちゃんだったが、「一時期、本当にSNSを辞めないといけないのかな、と思ったタイミングもあった」という。

「事務所のほうにも、“あいつはなんだ!”という苦情の電話が来たりするようになったんです」

ーー事務所にわざわざ、ですか?

「めっちゃ来ましたよ。“あの嘘ばかりついている、気持ち悪い写真を上げているヤツが不快だ!”とか、けっこう高圧的に電話をかけてくる方がいらっしゃって……。さすがに事務所の人たちの仕事に支障が出るかもしれない、という状況になったんです」

「そんなに……!?」とあっけにとられる筆者を横目に、クロちゃんはマネージャーに「そうだったよねえ?」と、なんてことはないという表情で話しかける。

マネージャーK氏「その中のお一人と電話で話したことがあるんですけど、そしたら3時間くらいバーッとしゃべって。話を聞いていると、どうもかなり昔からクロちゃんを応援してくれているファンの方のようなんです。それで“あいつはもう変わりやがったんだよ。テレビに出るようになって、嘘をついて”と……」