『どうする家康』で松本潤、山田裕貴から受けた影響
そんな森崎さんの意識は、俳優の仕事を続けていくうちにどんどん変化していく。それには何よりも、人との出会いが影響しているようだ。
「仕事でいろいろな人に出会うと、その人たちからさまざまな影響を受けますよね。俳優の仕事に対してもそうですが、人としても考え方が変わっていくこともあります。例えば『どうする家康』(NHK)で共演させていただいた松本潤さんには、時代劇の所作を教えていただきました。これがなかなか難しいんですが、松本さんから“ここはこうしたほうが良いよ”とたくさん教えていただいたので、最終的にはとても楽しく覚えることができるようになりました」
松本さん演じる徳川家康と、その息子である秀忠を演じた森崎さんが共演したエピソードは大きな反響を呼び、間違いなく森崎さんの代表作のひとつになった。
では、いままで最も大きな影響と、強い印象を残した共演者はいったい誰なのか。聞いてみると、同い年のある俳優の名前が挙がった。
「山田裕貴くんですね。すごいなっていつも思っています。芝居の良さはもちろんなのですが、長いこと下積みでやってきて食えない時代があったのに、頑張って続けてきて、いまたくさんの仕事に恵まれているところ、ここがすごいですよね。
共演しているからこそ分かるのですが、気さくで人が良いし、本当にステキなんです。もちろん彼の全部を知っているわけではないですが、結果的に俳優としてのいろいろな側面に彼の人間性が現れているし、すごく努力してるな、僕もがんばらなきゃって思わされますね」
同世代のライバルである山田さんに対して、心からの賛辞を贈った森崎さん。この曇りのないストレートな思いは、やがて森崎さん自身をも輝かせる変化「THE CHANGE」につながっていくことだろう。