これまでの仕事を全否定するようなセリフ
今回の制作発表は、6月3日から放送される船越さん主演のフジテレビの土ドラ『テイオーの長い休日』のもの。同作で船越さんは、自身とダブる「2時間ドラマの帝王」熱護大五郎(あつもり・だいごろう)を演じる。
ーー記者会見で船越さんは、これまでの船越さんの仕事を全否定するような熱護のセリフを言わざるをえなかった、と言っていました。熱護さんは、俳優たるもの他のことはやらない、という考えの持ち主です。
「僕も若い頃は、そんなふうに思った時期もあるし、先輩たちから教わったというのもありました。
でも、やっぱり自分が若い世代の人に見ていただく、たとえばこういうキャンペーン活動に近いことをやらせていただく立場になってから、そんなことは言ってられない。
たとえば2時間ドラマなら、どうしてもある程度の年齢のいった方、年を重ねられた方たちがメインターゲットになるんですけど、そこにいかにもっと若い世代の方たちも寄ってもらえるようにするのかを考えると、バラエティに出させていただくことも大事。熱護は、街歩きなんかとんでもない、と言ってましたけど、街を歩くことも大事。
俳優としてやってみて、初めてわかるんですけど、やらせていただいたいろんなことが、ぜんぶ自分に返ってくる。そういう経験が全部、自分にフィードバックしてくるんです。
開いたら、開いたぶんだけぜんぶ返ってくる。それがとってもおもしろい」
大きな視野で、自身の俳優という仕事をとらえている船越さん。
取材者が、双葉社のインタビューサイトなんです、と伝えると「双葉社さんなんですか。私は『漫画アクション』世代なんです」と、言葉を寄せてくれた。
どこまでも人をそらさないコミュニケーションが、俳優としての成功を支えている。
■プロフィール
ふなこし・えいいちろう
1960年7月21日、神奈川県生まれ。1982年『父の恋人』(TBS)でデビュー。名優・船越英二を父に、長谷川一夫を大叔父に持つ。各局の2時間ドラマ主演を務めるなど出演作の多さから「2時間ドラマの帝王」の異名を持つ。『ぐるぐるナインティナイン』内の「ゴチになります!」などバラエティ番組への出演も多数。フジテレビ系連ドラに初主演となる土ドラ『テイオーの長い休日』が2023年6月3日よりスタート。
『テイオーの長い休日』
リアル2時間ドラマの帝王・船越英一郎が、1年以上仕事がない2時間ドラマの帝王・熱護大五郎(あつもりだいごろう)役に挑戦。仕事がなくなった“2時間ドラマの帝王”が、ある事情を抱えた“女性マネージャー”と共に人生のリベンジに奔走するヒューマンコメディ。年齢も性別も違う凸凹コンビがぶつかりあいながら、同じように苦境に立たされた人間たちも巻き込んで、世間という荒波に再び乗り出していく。制作・東海テレビ/ホリプロ