「2時間ドラマの帝王」として、その名を轟かせる船越英一郎。40年を超える芸能生活で数多くのドラマに出演し、バラエティでも軽妙なトークを披露。CMでその姿を目にした人もいるだろう。テレビとともに歩んできた男の「THE CHANGE」とはいったいなんだったのかーー?

撮影/三浦龍司

「朝から、『ノンストップ』からね、ノンストップでやってますよ」

 船越英一郎さんは、笑顔とこんな言葉とともに、取材場所にその姿を現した。身長181センチの抜群のスタイルに、上品なスーツもさすが、というほかなくキマっている。
「かっこいい」と、ファインダーをのぞくカメラマンが思わず声を漏らすと、そういってもらえると、何かやってみようかな、とさまざまなポーズを披露してくれる。エンターテイナーの才能と親しみやすさを同時に感じる。

 このインタビューは、船越さんの主演ドラマ『テイオーの長い休日』の制作発表の直後に行われたが、この日の船越さんは朝9時50分からのフジテレビ『ノンストップ!』に生出演。その後、制作発表、いくつもの個別インタビューというハードなスケジュールとなった。

 制作発表では千両役者ぶりを発揮し、MCを務めた芸人・アキラ100%、ドラマのヒロインとなった戸田菜穂さんを相手に、笑いを取り続けていた船越さん。この日は「THE CHANGE」を報道陣に対して実感したという。

「やっぱりね、久しぶりじゃないですか。あれだけのスペースに皆さん集まってもらって。僕も久しぶりで。どうしても、一つずつ席を開けるとか、そういった形でしたから」

ーー密集している感じのほうがいいわけですか。

「人間の心理ってそうじゃないですか。なんかボツンボツンとしているとね。どうしてもパーソナルだから、恥じらいが出てくる。
 隣の人が気持ちを開くと、自分も開く。隣の人が笑っていると自分も笑えるみたいな。そうやって伝染していくものだと思うんですね。
 だから映画館とか劇場は、テレビを一人で見ているとか、二人で見ているというのとは、ちょっとわけが違う。なんか高揚するんですね、一緒に」