俳優なら誰もが夢見るNHK連続テレビ小説(通称“朝ドラ”)。その朝ドラの2017年前期に放送された『ひよっこ』に続き、昨年前期の『らんまん』にも出演を果たした佐久間由衣さん。モデルから俳優へ転向したタレントは数多いる中で、2017年に「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」新人賞、2019年には第32回東京国際映画祭で「東京ジェムストーン賞」、エル シネマアワード2019で「エル・ガールライジングスター賞」に選ばれ、俳優としての才能については早くから誰もが認めていた。俳優として確実にステップアップを歩んでいる佐久間さんにとっての転機とは?【第3回/全3回】
今回の『おいハンサム‼』シリーズは俳優・佐久間由衣にとってどういう位置付けになるのだろうか。
「『おいハンサム‼』での里香との出会いは、今まで携わってきた作品の中でも役者としてしては楽しめる役柄……そういう意味では新鮮でしたね。いままでの作品はシリアスだったり、少し肩に力が入るような準備が必要な役柄が多かったんですけど、『おいハンサム‼』に出会って、山口雅俊監督の演出を受けていると、出来るだけ肩の力を抜くことの大事さというか。力を抜きながらこういう面白い役を演れる……というのは、けっこう衝撃的な出会いでしたね。“こういうお芝居の仕方もあるんだ”ということに気付かせてもらいました」
朝ドラ『ひよっこ』に出演したことが、佐久間さんの俳優人生に大きな転機となった。
「やっぱり朝ドラに出たいという思いはありましたし、『ひよっこ』が決まるまでは毎回、朝ドラのオーディションは受けていたんです。でも、受からず、また受けて受からず……の繰り返しだったので、受かった時は目標にしていた夢が叶ったって感じでした」
昨年の朝ドラ『らんまん』にも出演していたのは記憶にも新しいところだ。
「やっぱり『らんまん』を観てくださる方の中には『ひよっこ』を観てくださっていた方もいると思ったので、その方たちに“『ひよっこ』で演じた時子ちゃんがお芝居している”って思われないようにしたいな、という思いが個人的にありました。なので、良い意味で“アップデートしてもらえるように頑張ろう!”というのは自分の中でテーマとしてありましたね。『ひよっこ』を終えて、『らんまん』までの間に携わった作品の中で得られたモノを出し切れたら良いな……って思って臨んでいました」