歌うことしかできないけれど

――メディアへの出演が続く一方で、今年1月には阪神・淡路大震災の復興ライブで神戸を、その後は東日本大震災で多くの方が亡くなった気仙沼(宮城県)や宮古(岩手県)を訪れるなど、被災地の支援活動にも取り組んでいます。

「私には歌を歌うことくらいしかできないんですが、家族を亡くされた方にお話を伺うと、どれだけ時間がたっても癒えない悲しみを抱えていらっしゃる。
 “あの日のことを、けっして忘れてはならない”という皆さんの思いに触れると、今ある日常が当たり前のものではないことに気づかされて、感謝の気持ちが生まれました」

――酒井さんはSNSで、そうした思いを自分の言葉で真摯に綴っています。最近は舞台を観た後、感動したポイントなども詳しく書いていますね。

「もともと、お芝居を観るのが好きなんです。昨年『ごりょんさん〜親子三代ママ稼業〜』という舞台に出演させていただいたんですが、そのときご一緒した役者さんとご縁ができて、最近は皆さんが出演する作品も可能な限り拝見して。
 どの舞台からも『ごりょんさん』のときとは違った魅力や、すごさが伝わってきて刺激をもらっています」

――いよいよ夏本番ですが、香港公演後の予定は?

「2つの夏フェスに出演します。まず8月10日に和歌山城ホールで開催される『BALL&MUSICフェス』、8月31日には大分県の『別府温泉ぶっかけフェス』で歌わせていただく予定です。よかったら、遊びに来てください!」

 香港でのライブをはじめ、暑い夏に負けまいと精力的に活動する酒井さん。のりピーの笑顔は、ますます輝きを増しそうです。


取材・文/濱口英樹
衣装協力/VOLUME、STELLA HOLLYWOOD

酒井法子(さかい・のりこ)
1971年2月14日、福岡県生まれ。86年に芸能界デビュー。この頃に使い始めた「のりピー語」で、広く人気を集める。87年、『男の子になりたい』で歌手デビュー。93年のドラマ『ひとつ屋根の下』(フジテレビ系)や、95年の『星の金貨』(日本テレビ系)などで、女優としても活躍。中国、香港、台湾などアジア各国でも高い人気を誇っている。最新情報は公式インスタグラム(@noriko_sakai_official)にて。