人との出会いがまた別の出会いへとつながっていく
歌い続けるという強い思いを胸に、その芯がぶれることなく活動を続けてきた。そのすべての時間が、いまの森口博子を形作っているのだろう。
「どの世界も同じだと思いますが、出会いってすごく大切ですよね。私がオーディションに落ちまくっていたとき、“声がいいから”とスカウトしてくれたキングレコードのディレクターさんや、リストラ勧告されたときにバラエティに出てみないかと手を差し伸べてくれた事務所の方々、さまざまなスタッフの方々もそうです。
そしてその出会いから、また新しい出会いが生まれて、いまに至っていると感じます。そのときどきに出会えた皆さんと一緒に喜んだり、ときには悔しい思いを分かち合えたから、ここまで頑張ってこれました。
それに、私は不器用だから“このくらいで大丈夫かな”って要領良くできないんですよ。お仕事がない時期の苦しさを経験しているので、大変そうに見えるお仕事も苦にならないんですよね。だからどんなにキャリアを積んでも、毎回見てくださる方や関わってくださる方に向けて、プレゼンするような気持ちで全力で取り組ませていただいています。
このインタビューだって、星の数ほどたくさんいる歌手やタレントさんの中から“森口博子に話を聞いてみたい”と思ってくださったわけですよね。それって、まるで奇跡じゃないですか! こんなにありがたい事はないです」