ソロアーティストとして活動を続けてこられた理由
デビューして30年経つが、つねに第一線で活躍している理由はどうしてだろうか。
「自分で作った曲を聴いてもらうのが好きなんです。でも、歌い手としては、初期の若気の至りで作った曲はキーが高すぎてあの通りには歌えません。歌うときはいまでも緊張しますけどね。
体力づくりは、犬の散歩とか。うちの犬はチワワなのに3キロとか走るんですけど、帰りたがらないから、帰りは抱っこして帰る。だから往復で6キロ歩くことになっています(笑)」
あくまでソロアーティストとして活動を続けてきたm.c.A・T。すべて一人だと孤独を感じたりはしなかったのだろうか。こちらの問いかけとは裏腹に、前向きな答えが返ってきた。
「グループではなくて一人だと大変ですけれど、スタッフに相談して決めています。でも全責任が自分にあるってことは、意外にも冒険ができる。たとえば、ほかのアーティストに曲を書くときには、自分が歌う楽曲よりもふり幅は小さい。でも自分がやるときにはどんな歌い方をしても自分で責任が取れるから挑戦できる」
現在の彼が、気になっているアーティストについて質問してみた。
「俺のアンテナに引っかかる方は、もうすでに自分で制作をされている方が多いんです。たとえば、米津玄師さんや藤井風さんとか。藤井風さんは、曲は昔からあったような雰囲気だけど、自分なりの解釈や歌詞がのっていて、すごく現代ふうになっているって非常に思いますね」