東京・八王子の仲間3人で結成した人気音楽グループ・FUNKY MONKEY BABYS(ファンキーモンキーベイビーズ)のリーダーとして活動した、ファンキー加藤さん。ソロデビュー後も、大型タイアップソングを手がけ、日本武道館でコンサートを開催するなど順風満帆なスタートを切った。今年でソロ活動10周年を迎え、いまも変わらず応援ソングを歌い続ける、ファンキー加藤さんの「THE CHANGE」とは。【第3回/全5回】

ファンキー加藤 撮影/有坂政晴

ファンモンの解散後はソロ活動へまい進するも「実際、不安ばかりでしたよ」

 人気の絶頂で解散したFUNKY MONKEY BABYS。解散後は、ソロになると決めていたというファンキー加藤さん(以下、加藤さん)。’14年、シングル『My VOICE』でソロデビューして以降は、CMソングやドラマ主題歌などタイアップソングを多数手がけ、滑り出しは順調そうに見えたが、実際は「怖くてたまらなかった」と振り返る。

「ソロデビュー曲『My VOICE』は、ファンモンとして愛してもらってきたぶん、ソロになるのが不安でたまらない自分が、ファンのみんなに宛てて手紙を書くようにしてつづったものです。
 実際、不安ばかりでしたよ。ライブでも、隣にモン吉もいないし、真ん中にいたはずのケミカルいもないから、めちゃめちゃステージが大きく感じました。楽屋も一人だと広いなって。曲作りも、ファンモンでは歌詞をモン吉と分担して書いていたんですが、ソロだと当たり前だけど、全部自分だけで書くことになる。“ここ、どうしたらいいかな?”って、誰かに相談することもできない。いままで当然のようにあったものがなくなって、めちゃめちゃ心細かったですね」

 前向きで熱いメッセージを力強く歌う加藤さん。楽曲やパワフルなライブパフォーマンスから豪快なキャラクターを連想するが、何度か対面で話を聞くうちに、実は繊細でナイーヴなところがあると分かってくる。この取材でも、言葉を慎重に選び、じっくりと考えながら語る場面も少なくなかった。