ソロとグループ活動の違い

 ファンモンとソロの二足のわらじを履くようになってからは、それぞれの活動がシナジー効果を発揮していると感じているようだ。

「ソロ活動だけのときは、ファンモンの存在の大きさに重圧を感じつつ、一方では“それを自分が受け継いでいくんだ”みたいな自負もあって複雑でした。でも、モン吉と二人で再始動させてからは、“ファンモンはみんなでスクラムを組みながら前進していくもの”、“ソロはもっとフットワーク軽く愚直に一歩ずつ歩んでいく”……みたいな、いい意味で頭の中のすみわけができるようになったんです。
 ずっと音楽活動を続けてきて思うんですけど、形が変わっても、僕はずっとメラメラし続けてるんです。いつまでたっても消化されないものがあるんです。いまもステージに立って、腕がちぎれるんじゃないかってくらい手を伸ばして、なにかをつかもうとしてるんですよね。
 伸ばしたその手を、誰かがつかんでくれるかもしれないと思っているのか、伸ばした手の先に欲しいものがあると思っているのか、自分でも分かりません。全然スマートじゃないし、汗臭いやり方だけど、いまではそれを求めてくれるファンもいる。もしかすると、僕が手を伸ばすのを止めたら、音楽を止めるときなのかもしれませんね」

※本人のインスタグラム@funkykato_funkykato_funkykatoより

ファンキー加藤 撮影/有坂政晴

ファンキー加藤
​1978年12⽉18⽇ 生まれ、東京都⼋王⼦市出身。’04年1⽉ 地元⼋王⼦でFUNKY MONKEY BABYSを結成し、リーダーを務める。’06年1⽉ 『そのまんま東へ』でメジャーデビュー。’09年より『NHK紅⽩歌合戦』に4年連続出場し国民的グループになるも、’13年6⽉に解散。’14年よりソロアーティストとして活動をスタートし、同年9⽉には⽇本武道館のステージに立った。ステージ上に酸素缶が欠かせないほど、熱量が高く、距離感の近いパフォーマンスでファンを捉えている。’16年には、映画『サブイボマスク』で初主演し、俳優業にも進出。ソロデビュー10周年となる’24年7月には、初のソロベストアルバム『My BEST』をリリース。9月からは全国10カ所を巡る「ファンキー加藤 10th Anniversary LIVE TOUR Your VOICE」を開催する。