ビジネスの大小はあれど、1 年後に備えていきたい

鎌田:これまで、やりたいことを言い続けていたら叶ってきたので。そのために、いろんな人とご飯を食べたり、いろんな人とゴルフさせてもらったり、いろんな人といろんな場所に行かせてもらったりしながら、さまざまなことを言い続けていますし、たぶん人よりも行動して、種をまくって言い方がいいのか分かりませんが、それをやり続けることで「君、ああ言ってたよね、こういうのがあるんだけど」ということに、つながっていくと思うんです。そういう意味で今は、究極の種まき期間かもしれません。
 どういうことで、自分は貢献できるのか。それは自分の中でも面白いと思えることなのか。最近、そう思えるイベントが増えてきた気がするので、もう少し体験させてもらいながら、上場するために会社を強引につくらなければならないとか、そういうことだけではなくて、ビジネスの大小はあれど、1 年後に備えていきたいなと思います。1年って長いなと思うんですけど、卒業してから今もアッという間だったので、そういう意味ではもう時間がないなと思っています。

――では、これまで日本のYouTube界は、HIKAKINを中心に進化してきたと思うのですが、今後、YouTubeやTikTokなどのプラットフォームは今後、どうなっていくと思いますか?

鎌田和樹(かまだ かずき) 1983年東京都生まれ。2003年、19歳で大手通信会社「光通信」に入社し、総務、営業など多岐にわたる分野での好成績が認められて携帯電話の販売を任され、最年少の執行役員に。その後、日本のYouTube界のパイオニアHIKAKINとの出会いを経て、2013年、クリエイター(YouTuber)のマネージメント・サポートを中心とする「UUUM」の前身となる会社を立ち上げる。2023年8月、広告事業などを手掛ける「フリークアウト・ホールディングス」との資本提携を発表。株式公開買い付け(TOB)により、鎌田氏は保有株をすべて売却し、9月15日付で取締役会長を退任した。同時に名誉顧問に就任し、後に卒業。8月28日、単独での初の著書となる『名前のない仕事』(ダイヤモンド社)を上梓した。