数々のドラマや映画に加え、バラエティや情報番組のＭＣなど、さまざまな分野で活躍している小泉孝太郎さん（４６）。２００２年に俳優デビューして以来、その爽やかなルックスと物腰柔らかな印象で数多くの視聴者を魅了してきた、小泉さんにとってのさまざまな「ＴＨＥ ＣＨＡＮＧＥ」とは。【第２回／全４回】
８月３０日から公開する映画『愛に乱暴』で、人によっては「クズ男」とも思われる役柄を演じた小泉孝太郎さん。役や作品を通して思った夫婦や結婚についてや、大切な人たちとの関係において自身が大切にしていることなどを聞いた。
――作中、小泉さん演じる真守と彼の母親の照子は一度も妻・桃子に「ありがとう」を言いませんでしたが、もし言っていたら、夫婦の関係は何か変わっていたと思いますか？
「真守に限らず、たとえ親しき仲でも “ありがとう”と言えるかどうかが、人間関係を円滑にできるか、その人とずっと仲良く一緒にいられるのかということの、肝心かなめなことだと思います。
そもそも、真守が感謝の気持ちを伝えられる人だったらこんなことにはならなかったでしょう。彼は桃子との生活の中で、たくさんのことを見落としていますからね。桃子がごはんを作ってくれたり、出張の荷づくりをしてくれたり、それに対する感謝の気持ちを表せていたら、きっとハッピーな方向に進んでいたんじゃないのかなと思います」
――小泉さんご自身は感謝の気持ちを言葉にするほうですか？
「マネージャーやスタッフ、家族や今までの恋愛相手、何十年もの付き合いがある友人でも、よく“ありがとう”と言っています。感謝の気持ちをちゃんと相手に伝えることは僕の中ではとても大切にしていることなので、生ビールを持ってきてくれた店員さんにも、“ありがとう！”ってよく言っていますね（笑）」
――『愛に乱暴』を通して、結婚観や夫婦像に対する考え方に何か変化はありましたか？
「この作品で大きく変わったということはないです。ただ、夫婦といえど、みんないろんな思いを抱えながら日常を過ごしていて、言葉にしなくても“夫婦”という形を続けている人たちはたくさんいるんだろうなと感じました。そんな中で、一人の人と何十年も連れ添って生涯を終えるというのは、本当にすごいことだなと思いますね」
