数々のドラマや映画に加え、バラエティや情報番組のMCなど、さまざまな分野で活躍している小泉孝太郎さん(46)。2002年に俳優デビューして以来、その爽やかなルックスと物腰柔らかな印象で数多くの視聴者を魅了してきた、小泉さんにとってのさまざまな「THE CHANGE」とは。【第3回/全4回】

小泉孝太郎 撮影/三浦龍司

 2002年に俳優デビューして以来、数々の作品や番組に出演している小泉孝太郎さん。
芸能界を志したきっかけやデビュー当時の挫折体験、悩んでいたときに監督から言われた言葉など、自身にとって「CHANGE」となったことをじっくりと語ってもらった。

――あらためて、小泉さんが役者を志したきっかけを教えてください。

「幼いころから漠然と憧れていました。例えば、ご年配の役者の方を見ていて、すごく魅力的で人間っぽく感じたんですよね。三國連太郎さんや高倉健さんを見ていても、子供ながらにその人の雰囲気や人柄をなんとなく感じて。そういう魅力的な人が芸能界にはたくさんいる気がしたし、自分が役者として人を演じて年を取れたらすごく幸せだなと思ったんです」

――デビュー作は、2002年のドラマ『初体験』(フジテレビ系)でしたが、それまで演技の勉強やレッスンはされていたのでしょうか?

「いえ、そういうことは全くしていませんでした。芝居をしたということで記憶に残っているものだと、小学校のお遊戯会ですかね。通っていたのがキリスト教系の学校だったので、降誕劇に出たことがある程度です」

――では、初ドラマはどんな思いで出演していましたか。

「“とんでもない世界に入っちゃったな”と思いました。それに、テレビで見ているのと実際やることは全く違うんだということに気づき、自分のふがいなさが情けなくて苦しかったです。

 憧れて入った世界がこんなにも難しいのか。“この世界にいる人たちはすごいな”と自分だけが取り残されているような『置いてけぼり感』がありました。それでも何とかしてこの世界にいたいなと思いましたね」