「ここまで飽きずに続けてきたのはこの仕事だけ」
――その時の挫折から、どうやって気持ちを立て直したのでしょう。
「やっぱり芸能界という場所が好きだったからでしょうね。生まれも育ちも違うたくさんの人が集まって、ひとつの方向に向かっていく。そこで人々が放つエネルギーを感じることが刺激的ですごく好きでしたし、そんな現場に自分もいられることが本当に楽しくて居心地がよかった。なので“自分はやっぱりここで生きていきたいな”とあらためて思ったし、早くそこで自分を確立させたかったんです」
――ドラマや映画、バラエティと、どの現場でも常に違う刺激がありそうですね。
「僕はもともとすごく飽きっぽいんですよ。弟の進次郎は割とまじめにやるタイプなんだけど、僕は子どものころから習い事も1週間くらいやると、なんとなく“こんな感じか”って思って辞めてしまう。 だから、ここまで飽きずに続けてきたのはこの仕事だけだったんです。きっとこの業界以上に合う水はないと思うし、飽きたなと思ったことは一度もありません」
――画面越しに見る小泉さんがいつも楽しそうに感じるのは、きっとそういう思いが自然と出ているからなんでしょうね。
「そうですね。20代でこの世界に入って、その頃に思い描いていた以上の今という“現実”がある。始めたころは、こんな幸せになるとは思っていなかったです。今は役者の仕事もできて、バラエティも生放送の情報番組も全部が楽しいので、比べられないんですよ。そういう今を過ごすことができているのが、なんて幸せなんだろうって思うんです」
――小泉さんにとって、転機になった、これは「CHANGE」だったなと思うことを教えてください。
「やっぱり“自分はこの世界で生きてみたい”と思って、芸能界という世界に飛び込んだことですね。飛び込まなかったら何にも変わらなかったし、きっと今ごろ“なんであのときチャレンジしなかったんだろう”と後悔していたでしょうしね。
だから、人になんて思われようが“自分はこれに挑戦したいんだ”っていう時に、思い切ってその世界に飛び込むことが大事なんだなと思います。失敗して、たとえ全てを失っても“やってみるぞ”っていう気持ちが芽生えてこないと何も変われない。一歩前に進む勇気ってすごく怖い時もありますけど、それを乗り越えないと変わらないですし、見たい景色も見られませんから」