「こんな女性、いるいる!」とつい釘付けになってしまう一般女性の"あるある”で、驚くべき量と質を誇るタレントの丸山礼さん。プロフェッショナルな目線で捉える日常の“あるある”を拾い続け、近年は演技の世界にも進出。確かな演技力・表現力で新たな才能を発揮している丸山さんの、THE CHANGEとは。【第1回/全4回】
「えー! すごい! なにこれ!」
取材場所であるスタジオに入ると、椅子に座る間もなく、テーブルに置かれた砂時計に、丸山礼さんの視線が吸い込まれる。好奇心を宿しキラキラとした瞳で見つめ、“逆取材”さながらに質問を繰り出す。
「これってどこで買うんですか? 割ったりとかしないですか? 処理たいへんじゃないですか? 私も買おうかな」
実は取材現場で割ったことがある、と伝えると「それは大変そう!」と深く共感してくれる。気負いがないけれども随所に気遣いがにじみ出るーーそんな人気者の女友達のような雰囲気にすっかり和まされてしまったが、これから聞こうとしているのは、そんな和んだ雰囲気とは一線を画した映画の話である。
丸山さんは、9月6日全国公開の映画『夏目アラタの結婚』に出演する。映画初出演にして、丸山さんが演じるのは重要な役。柳楽優弥さん演じる主人公・夏目アラタが心のよりどころとする職場の先輩であり、アラタが獄中結婚をする、黒島結菜さん演じる死刑囚・品川真珠に翻弄される姿を丸山さんは見事に演じている。
「初めての映画ということで、オファーをいただいたことをマネージャーさんが私に伝えてくれるタイミングを見計らっていたみたいで、サプライズみたいな感じで。
でも、柳楽さんと私の上司役として立川志らくさんが出演しているのですが、私と志らくさんは同じ事務所なんですよね。それで、先に志らくさんのマネージャーさんから、“今度、志らくさんと一緒にやりますね”と聞いてしまって(笑)。
あとから自分のマネージャーさんが伝えてくれたときは、“実は……もう聞いちゃって……”という感じで、全力で喜びきれなかった感はあるんですけど(笑)、でも、ほんとうにうれしかったです」