クールビューティとして唯一無二のオーラを放つ菜々緒。海外の雑誌『VOGUE HONGKONG』では「最理想身材女星」として取り上げられるなど、もはや世界が認める存在となった。近年では俳優としても大躍進を遂げる菜々緒の“THE CHANGE”に迫るーー。【第1回/全2回】

菜々緒 撮影/冨田望 スタイリスト/金 順華 ヘアメイク/MARVEE大槻史菜

 黒のドレッシーな服に合わせ凛とした佇まいで取材現場に現れた菜々緒さん。どこから見ても世界が認めたクールビューティな雰囲気を醸し出しており、質問への受け答えも落ち着いていて、かつ明瞭。

「芸能の仕事をする前は全然、得意なことも無かったですし、何かに熱中してやりたいことも特になくて、ずっとフワフワしていたんです。でも、この仕事をやると決めた時からは、流れが変わったという感じがすごくありましたね」

 2009年から本格的に芸能活動を始め、ドラマ、映画、雑誌、CMなど幅広く活躍。そして、2012年にドラマ『主に泣いてます』で本格的に俳優への道を歩むことになった。その後は『ミス・パイロット』(2013年)でのグランドスタッフ・鈴木倫子、『HEAT』での経営コンサルタント・結城エリなど都会的で洗練されたキャラを演じた。一方で、『ふたがしら』(2015年)でのおこん、NHK大河『おんな城主 直虎』(2017年)での徳川家康の正室・瀬名(築山殿)などで時代劇にも出演。そんな中で、『ファースト・クラス』(2014年)での腹黒いコネ入社の川島レミ絵と『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(2015年)での美貌の殺人鬼・橘カラは見るものに“菜々緒=悪女”というイメージを付けるほどのインパクトを与えた。

 そして、今期放映で菜々緒さんが主演を務めるドラマ『無能の鷹』は一言でいうと脱力系お仕事コメディだ。

「原作コミックを読んだ時、私が演じる鷹野ツメ子の雰囲気や、“デキるオーラ”を最初に見た時に“あ、なるほど”と思ったんです。これまでは強いキャラクターだったり、デキる女性の役がすごく多かったので、鷹野のワンレンストレートみたいなビジュアルや雰囲気が私とリンクしたところはすごく嬉しいなって思いました」