青森のご当地アイドル「りんご娘」でデビューし、バラエティ番組では青森弁でも注目されてきたタレントの王林さん。グループ卒業後は、ソロで音楽活動や女優業にも挑戦。そして今年2024年には、ミュージカル出演という新たな飛躍が待っていた。青森から日本中を席巻してきた、王林さんのTHE CHANGEとは。【第2回/全4回】

王林 撮影/松島豊 ヘアメイク/未来 スタイリスト/白島茉奈

 2024年11月より、東京・東急シアターオーブで上演のミュージカル『プロデューサーズ』にヒロイン・ウーラ役で出演する王林さん。映画からミュージカルになり、米ブロードウェイで上演されてきた作品で、日本では今回が4度目の上演になる。

 主人公でプロデューサーのマックス(濱田崇裕さん)と会計士のレオ(神山智洋さん)は、大コケした芝居の方が、儲(もう)けを生むことに気づいて、わざと最低のミュージカルを作ろうともくろむ。

 そのために最低の脚本家、最低の演出家、最低の主演女優を集めていくのだが、王林さんが演じるウーラは、最低のミュージカルとは知らずオーディションを受けにきた、スウェーデン生まれの若手女優だ。

「稽古が始まる前に、ポスターで『THE PRODUCERS』の文字にもたれかかる、ウーラのポーズを撮りました。足の角度までこだわって長時間このポーズでいたので、ハードでしたが、美しくカッコよくいなければという覚悟ができました」

 ウーラと似ていると思うポイントのひとつは、背の高さ。王林さんの170センチの長身を生かす機会もやってきた。

「普段は自分より小柄な人と一緒にいることも多いですが、そういう場では遠慮してしまって、あまり背の高さが強みだとは思えないでいました。でもウーラって、自分のスタイルに自信を持っていて、内側からにじみ出るカッコよさがあります。ダンスシーンもたくさんあるので、手足を目いっぱい使って、カッコいいダンスをお見せします」