愛くるしい子役として、そしてかれんな氷上の天使として、わたしたちの前に現れ、常に視線をクギ付けにしてきた本田望結の最新作は、フィギュアスケートと同様に氷上の競技をテーマにした映画『カーリングの神様』。輝き続ける、本田望結のTHE CHANGEとは──。【第3回/全4回】
俳優とフィギュアスケートの、両方を続けてきたからこそ出会えた、ご褒美の映画『カーリングの神様』は、長野県御代田町を舞台に、カーリングに青春をかける高校生たちの物語だ。本田望結が演じるのは、小学生のときにカーリングチーム「みよステラ」のメンバーとして、大会で優勝経験を持つ高校生・香澄。そのため、氷上ではカーリング選手としての動きが要求された。
「日本はスケートリンクが少なくて、同じリンクをフィギュア、アイスホッケー、カーリングで共有することが多いので、身近なスポーツではあったのですが、カーリングのシューズを履いたのは初めて。最初は、氷の上を歩くことすらままならない状態でした」
──氷の上であれほど動いてきたのに?
「だからこそ、なんです。フィギュアの場合、シューズにはブレードという金属の刃が付いていて、氷の上ではつま先が開くハの字が基本なんです。でも、カーリングは運動靴のような形で、歩くときは両足を平行にしなければならない。でも私は、氷に乗ったら自動的に両足がハの字になってしまって、転んでしまいました……」