Netflixで配信された『サンクチュアリ -聖域-』の謎めいたホステス役、今年2024年4月期放送のテレビドラマ『RoOT / ルート』(テレビ東京)では売れっ子キャバ嬢、『新宿野戦病院』(フジテレビ系)にはホス狂いのデリヘル嬢役と、ひと癖ある夜のオンナ役で話題沸騰中の寺本莉緒のTHE CHANGEとは──。【第4回/全4回】
中学3年生で単身上京し、芸能界に入った寺本莉緒は、仕事をしながら高校、大学へも通った。同級生たちが進路に悩んだり、就活をしているのを間近で見て、迷いがあった時期はなかったのだろうか。
「芸能界に入るとき、大学まで行くのが両親との約束だったんです。でも、ちょうど大学受験のころにミュージカルに出演することになって、受験をやめて仕事に専念しようかと思ったことがありました」
高校時代の寺本は、2017年に『屋根の上のヴァイオリン弾き』のオーディションに見事合格して四女・シュプリンツェ役で出演。舞台女優としてキャリアを重ねていた。
「広島で通っていた学校は進学校だったので、そのころの友だちは必死で勉強して、大学を目指していたんですね。それを見て、やっぱり私も頑張ろう! と一念発起して大学を受験しました。幸い合格できたのですが、実は大学を卒業したら芸能活動はやめて、普通に就職しようという考えもあったんです。みんなと一緒に就活しよう、って」
思いとどまったのは、事務所のサポートだった。
「もう少し頑張ってみよう、と就活の資料を処分しました」