アマチュアレーサーから芸能界へ。出演CMを見ていた松平健の目にとまったことをきっかけに、『暴れん坊将軍III』でドラマ初出演を果たし、25歳にして女優デビューした高島礼子。そこから35年。映画にドラマに、近年は舞台にも精力的に出演し、俳優としての実力と地位を積み重ねつつ、バラエティでは気さくな素顔を見せている。「いま人生がとても楽しい!」とほほ笑みながら、同時に「家と仕事の往復だけだった時期もあった」とも告白した高島さんのTHE CHANGEとは──。【第2回/全4回】
最新出演作『カーリングの神様』で、長野県御代田町の実在するカーリング場施設のオーナーを演じている高島さん。本田望結が主演を務める同作では、カーリングに懸ける女子高生たちの奮闘と青春が描かれる。
「若い人たちが頑張っている姿って、すごくいいと思うんです。とても興味深いし、若者に対する応援歌として、こういった作品は、いま特に意義があるのかなと思います」
物語は、小学生のころ最強と言われたカーリングチーム「みよステラ」が、再結成を決意したことからスタート。そして地元で開催される国際大会のエキシビションマッチ出場を目指し、隣町の強豪チームと出場権をかけて対戦することに。高島さん演じる貴美子は、老朽化した施設の存続と、地元でのエキシビションマッチ開催を願い、「みよステラ」を応援する。
「“応援”というと、まさに地元のみなさんが応援してくださったおかげで出来たのが、この作品なのかなと感じています。それに私は、いままで何かを応援してきたということがなかったので、そういったことを疑似体験できたのも、とても楽しかったです」
──何かを応援してきた体験がなかった?
「何かを成し遂げたいという団体があったとして、それに対して、一生懸命周りで応援するという経験です。周りで見守って、みんなで“頑張れ、頑張れ!”と。私の場合は、例えば映画やドラマ作りにしても、みんなで一緒に作り上げていくわけです。
かつてカーレースをやっていたときにも、みんなでひとつのことを協力して頑張っていました。そのいずれも、自分が“渦中”にいました。見守る応援団ではなかったんです」
──ああ、なるほど。でもカーレースでいえば、レースクイーンやキャンギャルをされていた時期もありますよね。※高島さんは芸能界に入る前、自動車関連会社で働きながら、アマチュアレーサーとして活動していた。レース活動費捻出のために、会社を辞めてレースクイーンとなり、キャンペーンガールやレーシング事務局でアルバイトをしていた時期もあった。
「でもレースクイーンは、一般的には結局、自分がメインの仕事ですし、キャンギャルも、レーシング事務局というチームが活躍するためのパブリシティをやっていたので、純然たる“応援”とはまた違いました」
──現在は応援される側ですし。
「そうですね。役としては、年齢的にも、若い人たちが少しでもいい環境、状態で頑張れるように応援できる立場を演じられるのも、いまだからかなと。これまでこうした役はあまりなかったので、新鮮ですし、楽しいですね。縁の下の力持ち的な立場で」
──役柄としてではなく、個人的にも、応援する側もいいなと感じましたか?
「いや、やっぱり私は中にいるのが楽しいです(笑)」