アマチュアレーサーから芸能界へ。出演CMを見ていた松平健の目にとまったことをきっかけに、『暴れん坊将軍III』でドラマ初出演を果たし、25歳にして女優デビューした高島礼子。そこから35年。映画にドラマに、近年は舞台にも精力的に出演し、俳優としての実力と地位を積み重ねつつ、バラエティでは気さくな素顔を見せている。「いま人生がとても楽しい!」とほほ笑みながら、同時に「家と仕事の往復だけだった時期もあった」とも告白した高島さんのTHE CHANGEとは──。【第4回/全4回】
出演映画『カーリングの神様』が公開中の高島さん。
「女子高生たちが主役ですけど、でも私たち世代が見ても、ちょっとこそばゆいけど、楽しいし、面白い映画ですよ。“肩肘張らずに、もっと素直になりなよ”なんて、見方もできますし(笑)」
高島さんが演じているのは、地元で開催される国際大会のエキシビションマッチへの出場権をかけて頑張る女子高生たちを見守る、カーリング場のオーナー。上に立つ役柄が増えてきたが、俳優は年齢を重ねてからますます輝く職業。そもそも人生100年時代と言われるいま、個人としての生き方自体、広がっている。
──浅野ゆう子さん、藤原紀子さんと3人で出演した『ぼくらの時代』(フジテレビで’24年1月に放送)が評判を呼びました。そのとき浅野さんが、故・野際陽子さんの言葉として「女は50歳から」というお話をされていました。高島さんも実感していますか?
「私が感じているのは、デビュー作の『暴れん坊将軍III』でご一緒した先輩の浅茅陽子さんがおっしゃっていたことですね。当時私は20代の半ばで、正直、すごく大変だったんです。
そのときに浅茅さんが、“あのね、役者なんて、40か50からだから”と。25歳の私にしてみたら、40歳とか50歳なんて、もうはるか遠い先の話で、“私、そんな年齢までこの世界にいるとは思えないんだけど”と思いながら、“はい”ってお返事してたんです」
──25歳ならそうですよね。
「でも、40歳を過ぎたくらいから、そういえば浅茅さんに、昔そんなこと言われたなと思い出して。それこそ野際さんの“女は50から”じゃないんですけど、“本当にそうだな”と、実際に自分がその年齢になってみて、感じるようになってきました」