苦手だと思う人はベールに包まれている状態で、気味が悪い

 あるとき、テレビ局スタッフと会食に同席したことがあった。解散後、スタッフはわくわく顔で「今日、なにか視えた?」と聞くと、はやともさんは「ひとり、あの人がちょっと苦手でしたね」と返す。スタッフは爆笑するが、後日神妙な顔で言うのだ。「あの日はやともが苦手だと言っていた人、ヤバい人だったわ……」。そんなことが何度もあった。

ーーそういう感覚は、どういったところから降りてくるんですか?

「僕はやっぱりお笑い村の人間なので、さらけ出す先輩たちこそかっこいいし尊敬しています。苦手だと思う人はなんだかベールに包まれている状態で、気味が悪い。そう感じる人が、たまたまみんな詐欺師だったというだけなんですけどね」

ーーでは、いままで詐欺などに引っかかったこともないですか。

「ないです。断ればいいだけですからね。ただ、これは吉本様々ですよ。僕がフリーだったら相当やられているんじゃないかと思います。吉本という砦があるから下手に手を出せないと思うし、芸人側が完全に被害者の場合は全力で守ってくれますから」

 “視える”ことは自衛にもなるのだ。

(つづく)

シークエンスはやとも
1991年7月8日生まれ、東京都出身。吉本興業所属の“霊が視えすぎる”芸人。小学3年の時、凶悪事件の決定的瞬間を目撃したのを機に、幽霊と生き霊がキャッチできるようになる。 デビュー後、iPadで解説する「生き霊チェック」が評判を呼び、芸人仲間から超人気アイドルまで楽屋に行列するように。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)など多くのバラエティー番組で注目される一方、YouTubeでも人気を集め、『シークエンスはやともチャンネル~1人で見えるもん。~』は登録者数40万人を突破。「心霊に恐怖する時代は終わった」を合い言葉に、霊を知ることで見えてきた幸せな生き方をわかりやすく伝授している。10月17日に最新著書『憑いてる人は痩せません 生き霊「お祓い」ダイエット』を上梓した。