はやともさんのTHE CHANGEとは?
さて、最後にはやともさんのTHE CHANGEを聞くと、現在の“霊視えすぎ芸”を確立したきっかけとなった『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)を挙げる。
「番組の出演が決まったとき、それまで霊視結果を紙に書いていた僕に、構成作家の小林仁さんがiPadを買ってくれたんです。“iPadで霊視してるやつなんて見たことないから”と。当時僕は月給2万円で、とてもじゃないけど手が出なかった。そしたらある日、一緒にファミレスでごはんを食べているときに、目の前で買ってくれたんですよ。“住所教えて、送ったろ”と言いながら。のちにお金を返そうと思っても“いらんいらん。おまえに賭けただけだから”と言ってくれました。もともと望んでいたお笑いの道とはちがうところに進みましたが、そこに行ったことによって、人のありがたさや優しさに気づけたように思います」
同番組出演を機に知名度が急上昇するとともに、はやともさんのオリジナリティ溢れるポップな霊視を求める業界人がアクセスしてくるようになり、出版の話が舞い込み、占いサイトなどでも引く手あまたとなった。筆者の「相当稼いでいるのでは」という下世話な問いかけにも、サラリと冷静に言葉を返す。
「たしかに、スピリチュアルってめちゃくちゃ儲かるんですよ。影響力のある人のYouTubeに出て数十万再生されて、そのうちの100人が知ってくれるとする。そのときに自分のファンコミュニティを持っていたとして、入会料が1万円だとしたら、一気に100万円が集まるわけじゃないですか。僕のところにも“よければうちの先生とコラボしませんか。うちの先生、すごいんです”なんて打診があります。そんなにすごい人なら世間に知られているはずなのに、僕は全然知らないし、”へえー、そうですか”と返すだけにしています。
僕はそこそこの知名度があるスピリチュアル系の人の中で、ぶっちぎりに稼いでいるわけではないと思います。でも、奥さんは何も言わないし、僕が楽しくやれているのが一番いいと思ってくれているのではないでしょうか」
シークエンスはやとも
1991年7月8日生まれ、東京都出身。吉本興業所属の“霊が視えすぎる”芸人。小学3年の時、凶悪事件の決定的瞬間を目撃したのを機に、幽霊と生き霊がキャッチできるようになる。 デビュー後、iPadで解説する「生き霊チェック」が評判を呼び、芸人仲間から超人気アイドルまで楽屋に行列するように。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)など多くのバラエティー番組で注目される一方、YouTubeでも人気を集め、『シークエンスはやともチャンネル~1人で見えるもん。~』は登録者数40万人を突破。「心霊に恐怖する時代は終わった」を合い言葉に、霊を知ることで見えてきた幸せな生き方をわかりやすく伝授している。10月17日に最新著書『憑いてる人は痩せません 生き霊「お祓い」ダイエット』を上梓した。