「確実に自分を俳優として成長させてくれた作品」
――おふざけシーンのほうが、より皆さんの息があわないと面白くならないこともありますよね。
「そうですね。それに、ああいうシーンが多いと、私たちの仲もさらに深まっていくんです。みんなで麻雀をしたり、お酒を飲んで愚痴を言ったり。そういうことができる場であった『神原名医紹介所』(未知子や博美などが所属する医師紹介所)は、私たちの絆を一番深くしてくれた場所でもあります」
――12年前に始まった本シリーズですが、内田さんにとってこの「ドクターX」はどんな作品になっていますか。
「確実に自分を俳優として成長させてくれた作品でした。俳優にとって大切な30代半ばから40代後半までの時期を、この作品とともに歩めたことにとても感謝しています。
現場での思いやりや人に対する感謝の気持ち、穏やかさや安らぎ、緊張感も含めて、全てを感じさせていただけた作品であり、人としても成長させていただけたと思っています」
――そういうご縁は自分から望んでもなかなか出会えないものだと思うので、本当にいい出会いだったのですね。
「そうですよね。それに、こちらがやりたいと思っても勝手に続けられるものではないですし“また見たい”と皆様に仰ってもらえたからこそできることなので、その分、こちらが提供できることは全力でしなければいけないと思ってやってきました。その重圧というものは、米ちゃんはじめ、キャスト・スタッフみんなが感じていたと思います」