1300年以上前の『万葉集』が、いま一大ブームとなっている。社員1人の出版社の代表兼作家の佐々木良さんが、日本最古の和歌集を令和の奈良弁に訳した『愛するよりも愛されたい』が、7刷り9万部という異例のヒットを記録しているのだ。その“奇跡”を生み出した佐々木さんの「THE CHANGE」とはなんだったのだろうか。
―『愛するよりも愛されたい』には、様々な恋愛のシチュエーションが登場しますが、佐々木さんの恋愛経験も特異なものが多いのでしょうか。
「その質問ずっと待っていました!(笑)。この本を書いた時は、香川に住んでいたので、奈良の言葉は知らなかったんです。なので、奈良弁の勉強のために、香川から奈良に通っていたんです。そこで、一人の女性と出会いました。
そのまま、“ご飯行きましょう”となって、2時間後にはプロポーズをしていました。コロナ禍でのことだったので、お店には19時に入って、21時に出ないといけなくて、帰る時にプロポーズしました」
―ちょっと怒濤の展開すぎて付いていけないんですが……。
「プロポーズした後に、“次はいつ休み?”とLINEしたら、“3日後”と言うので、“じゃあその日うちの実家に挨拶しに来て”と返しました。そして、ほんとに来てくれて、そのまた“3日後も休み”と言うので、むこうの実家に挨拶に行きました。
出会って1週間で両家への挨拶を済ませて、さらに4日後には同棲をし始めました。それが今の妻です。出会って10日婚です。現代で、結婚してから手を繋いだのは、僕だけじゃないですかね」