デビュー以来、さまざまなドラマ、映画、舞台で活躍している倉科カナさん。デビューから18年。出演した作品はあまりに多く、それぞれでさまざまな演技を見せ、ファンを魅了してきた。30代後半という年齢を迎え、俳優としてますますの活躍を続ける倉科さんのCHANGEを聞いてみた。【第3回/全4回】
2006年にデビューして以来、映画やドラマなど数多くの作品に出演してきた倉科カナさん。特にここ数年、主役を演じることも増え、俳優として乗りに乗っている印象がある。順風満帆に見える俳優人生だが、苦悩した時期はあったのだろうか?
「苦悩は常にですね。いつも葛藤していて、特にここ数年はそれをすごく感じています。やっぱり役者さんは、やめようと思っているまではいかなくても、このままやっていていいのだろうかと葛藤している方は多いんじゃないですかね」
──いま、すごく安定した活動をしているように見えますが。
「求められるレベルもどんどん上がっていきますし、それに応えられなかったりすると、その落ち込みはすごいです。どうしたらいいんだろうって考えても、答えが出なかったり。1足す1が2になる仕事ではなかったりするので、微妙な空気の差だったり、ひと間の呼吸の差だったり、コミュニケーションの取り方ひとつで変わってしまう、繊細で正解のないものだから、迷宮に迷い込みますね。
私も35歳をすぎてアラフォーに近づいてきて、体力的にも精神的にもいままで通り走れなくなっていたりするので、そういった点でも、すごく考えるところはあります。常に危機感と背中合わせです」