倉科カナのプライベートの過ごし方

 葛藤を抱えながらも仕事の歩みはやめない。かなりストレスフルな状況に思えるが、プライベートでは気持ちを切り替えているのだろうか。

「1日とか2日のお休みの場合、結局、セリフを覚えなきゃならないので、きちんとしたプライベートはないですね。本当に休みがあったら、家でゴロゴロして自分の時間を取り戻すみたいな。撮影現場をはしごすると、何百人単位でいろいろな人とお会いするんですよ。私は視野が広いタイプで、その分たくさんのものを見ちゃうから、いろいろ入ってきちゃうんです。それでたまったストレスを吐き出す時間みたいになっていて。ただ、それも結局、次の仕事のためですし。
 それで友達とも遊びに行けていなかったし、最近、ちょっと余裕ができたので久々にごはんに行ったんです。やっぱりこういうのは大切だなと思いました。友達と会って刺激を受けたりとか、ただただバカ話するだけでもすてきな時間だし、そういうのもいいなって思い始めたんです」

 仕事へのスタンスが切り替わっている時期だという倉科さん。具体的にはどのように変えていこうとしているのだろう。

「それをすごく考え中で、今やろうとしているのは、歩みを少しゆるめることなんです。20代から同じ走り方をしてきたけど、30代、40代になれば体型だって変わるし、心情だって変わります。
 だったら、いまの私の働き方はちょっと合っていないんじゃないかなと思い始めて。歩みをゆるめて考える時間を作ってみるとか、環境をちょっと変えてみるとか、いろいろなことをやっていこうと思っています」

倉科カナ 撮影/有坂政晴