書くことが、自身の心のよりどころに
小説を書くことは自分と向き合うことだという国生さん。そしてそれ以上に楽しみを感じる瞬間も多いようだ。
「文字を追って人物が、ストーリーが動いていくような文章を書きたいんです。いろいろ勉強していないんで、なかなかうまくいかないんですけど、言葉がつながって動きのある文章ができたときは、すごくうれしいです。でも、うまくつながらないと、一日中、そこで止まっていたりしますけど」
楽しそうに書くことについて語る国生さん。また、書くことはこころのよりどころになっているともいう。
「18歳から芸能の仕事をしていますけど、演者のお仕事って、誰かの考えや時流、人気、世代とかいろいろなものが絡み合って、それでキャスティングされる部分が多いんです。私は演者としての仕事が大好きなので、すごく集中して取り組んでいます。
ただ、だからこそ、自分が選ばれなかったり、仕事が至らなかったときにすごくつらく感じるんです。でも、書くことは誰かの事情によらずにできることなので、仕事にすがらなくていいという意味で、心のよりどころになっているんです」
『国守の愛』以降も、『せいの一族』や『骨の髄まで』など、精力的に執筆を続けている国生さん。コロナ禍の中で出会った、小説を書くという行為は、国生さんの人生を大きく変えたようだ。
国生さゆり(こくしょうさゆり)
1966年生まれ、鹿児島県出身。’85年におニャン子クラブのスターティングメンバーとしてデビュー。翌年『バレンタイン・キッス』でソロデビュー。アイドル卒業後は俳優として活躍する一方で、バラエティ番組にも多く出演する。’20年、コロナ禍の中で小説を書き始め、小説投稿サイト「小説家になろう」に本名の國生さゆり名義で長編の『国守の愛』シリーズを投稿。’25年にマンガ化される。現在も小説を執筆中。
メイク:島田真理子
ヘア:masato
スタイリング:富田育子
衣装クレジット:Jouete
◆作品情報
『国守の愛~群青の人・イエーガー~』
国生さゆり原作小説をフルカラーコミカライズ!
国生さゆり原作。科学研究者の富士子は「液体デイバイス」の開発に成功する。それを狙う秘密組織から守るため、陸上自衛隊・特殊戦群の要は富士子に近づく。事情を知る富士子の幼馴染かつ要の同僚であるの宗弥、要、富士子の三角関係を軸に、国のために懸命に生きる男女を描いたミリタリーアクション。
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