映画『遺書、公開。』ではクラスメイトの憧れの存在・姫山椿を演じている
当然序列は1位で、クラスみんなの憧れだが、この「序列」をもとに新しい日常が始まった学校で、突然自殺してしまう。すると、亡くなったはずの彼女からクラスメイトそれぞれへ宛てた「遺書」が届くのだった。遺書を一人ずつ公開して、彼女の死の理由を知ろうとするが、その内容が人間関係を崩壊させていく──。
──姫山椿は序盤に亡くなってしまうので、クラスメイトの回想としてのシーンが多くなりました。その中で意識したことは?
「憧れだったが故に、ちょっとみんなとの心理的な距離感があることです。生前の椿って誰にでも平等に接する明るい子なんですが、高嶺の花すぎて近寄りがたい存在だったかもと思っていて。だからみんな“本当の姫山椿”を知りたくて、遺書を読んでいったのかなと思います」
──確かにいつでも「1位の人」という肩書がついて回って、クラスの皆は、本当に彼女のことが好きだったのか? と思うような描写もありました。
「憧れられる嬉しさとともに、近寄りがたくて距離を置かれていることを椿も感じ取っていたと思います。明るく振る舞っていても心の中で寂しさを感じていて、でもそれを見せないのが椿らしい強さと弱さなのかなと、考えて演じていました」
──ほかに、クラス内の序列を意識したポイントはありましたか。
「椿が“1位”とメッセージを受け取るところは、乃木坂時代にセンターを告げられた瞬間の記憶がよみがえりましたね。アイドルとして期待に応えること、求められるイメージ像に応えることを続けてきたので、椿の立場や振る舞いには共感できました」