親孝行ができた!朝ドラ『虎に翼』への出演
2016年に公開された主演映画『海すずめ』で共演した、あるベテラン俳優との出逢いが大きな影響を与えた。
「この映画で私は図書館の本を自転車で運ぶ職員を演じたんです。その図書館の常連で、トメさんというおばあちゃんの役を演じたのが吉行和子さんでした。吉行さんは衣装合わせの時に、ご自分で小道具を持ってこられたんです。“舞台になる街の商店街で買ったんだけど、これを使って良いかしら?”と。それを見て、鳥肌が立ちました。与えられた環境だけで完結させるのではなくて、自分で役をもっと理解して作品に携わらなければいけないんだと思ったんです。“演じる” のではなく“(役を)生きる” “というのは、こういうことなんだということを教えてもらいました」
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「私が演じたのは梅子の夫・徹男の妾すみれ役で出演日数的には3日間ぐらいしか出ていないんですけど、いまでも“観てましたよ”って言われることが多いんです。想像以上の反響でやっぱり朝ドラの影響力ってすごいんだって改めて思いました。私自身、10代の高校生の頃からずっと朝ドラのオーディションを受けているので、今、この歳で出演できて、目標がひとつ叶いました。両親もすごく喜んでくれましたので、親孝行が出来たと思っています」
目標としていた朝ドラ出演を果たした武田さんにこれからについて尋ねると「チャレンジしてみたいことだらけなんです」と答えてくれた。近年は積極的に海外作品にも出演している。