年齢の離れたきょうだいから共演者のマイカ・ピュとの距離の縮め方のヒントを得た

──“幻想的”といえば、三咲には自分だけに見えている“ミニミサ”という、分身のようなキャラクターがいます。ミニミサ役のマイカ・ピュさんの印象はいかがでしたか?

「私、彼女と同い年くらいの(年の離れた)妹がいるんです。だから彼女と仲良くなるために、妹たちが好きなシールを用意して、初日に“シール攻撃”をしてみました。そうしたら打ち解けて、台本におそろいのシールを貼ったり、折り紙で遊んだり、パズルをしたり。ミニミサといるシーンが一番長いので、マイカちゃんとずっと一緒。遊んでいる時間も役作りの一環でしたね」

──俳優としてのマイカさんには、どんな印象が?

「もう、立派な女優さんで、うちの妹たちよりもずっと大人です(笑)。私が学んだのは、10歳だからといって子ども扱いしないこと。“かわいいね~”みたいに上から目線ではダメです(笑)。監督から言われたことの理解も早いし、落ち着きぶりがすごいんです。
 まず子どもって、普通は同じ場所にずっといられなくて、すぐフラフラし始めますよね。それが全くなくて、落ち着いて待っていられるだけでもすごいです。お仕事での敬語と、普段の口調との切り替えも絶妙なんです。私が“敬語じゃなくてもいいよ”って言っても礼儀正しくて、プロですね。」

北乃きい 撮影/有坂政晴

北乃きい(きたの・きい)
1991年3月15日生まれ、神奈川県横須賀市出身。2005年にスカウトされ芸能界デビューし、同年「ミスマガジン2005」グランプリを獲得。2007年にはドラマ『ライフ〜壮絶なイジメと闘う少女の物語〜』(フジテレビ系)で連続ドラマの初主演を務める。翌2008年、主演映画『幸福な食卓』(2007)で第31回日本アカデミー賞 新人俳優賞ほか複数受賞。その後も映画では『上京ものがたり』(2013)『僕は友達が少ない』(2014)などで主演を重ね、『ザ・テノール 真実の物語』(2015)で第20回ミラノ国際映画祭 最優秀助演女優賞にノミネートされるなど、演技を評価されている。

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