7枚目のシングル『女々しくて』が大ヒット
──昨年はデビュー20周年を迎えられましたね。
「それはゴールデンボンバーという名前をつけてからですね。ずっとインディーズだったので、実際デビューはしてないんです(笑)。事務所に所属したのはその3年後くらい。ありがたいことに当時の社長がライブに来てくれて、事務所に入らないかって。最初は詐欺じゃないかと思ったんですよ。よくあるじゃないですか、お金だけ取られて全然……っていう話が。でも一応、事務所に行って契約書を見てみたら、お金は取られなかったんです。せっかくだからやってみるかって、それがたぶん17年前ぐらいです。すぐにCDを出したと思うので」

そして2009年にリリースした7枚目のシングル『女々しくて』が大ヒットする。
「でも、出してすぐの頃は当たっていないんです。『オリコン』でも77位という、すごく中途半端なランキングで(笑)」
──7枚目のシングルで77位とはラッキーナンバーのゾロ目だ。
「確かに(笑)。それから一年ぐらいした時にテレビにたまたま出させてもらったのがきっかけで注目されるようになって、『女々しくて』のPVもYouTubeでバズって世間に認知されていったんです」
ゴールデンボンバーではギター担当の喜矢武さんだが、俳優としての活動も続けていて、今夏には舞台も決まっている。俳優として舞台に立つ時とミュージシャン(パフォーマー)としてステージに立つ時とでは気構えは違うのだろうか。
「難しいですね。全然違うかな。映画に出させてもらったあとで、何本か舞台を演らせてもらえるようになったんですけど、正直、舞台はライブと結構似ている部分が多かったです」
──どういうところがですか。
「お客さんに向けて見せるという意味では、やり易かったというか。やっぱり僕の中では生で伝えるという部分では、ほぼほぼ同じだというのがありまして。気持ち的にはそれほど違いはなかった気がします。もちろん、ライブと違って、普段やってないことをやらなきゃいけないので、そこに対する熱意みたいなものは違うと思うんですけど。でも映像を撮った時、“コレ全然違うな”って感じたんです。目の前にはお客さんはいなくてカメラしかないんで、最初はよく判らなかったんです。どこに見せればいいんだろうって、すごく難しかったですね。ライブだと舞台もそうですけど、どちらかというと誇張して大げさに表現しなきゃいけないんですけど、映像だと演じる役の普段を見せなきゃいけないから、また全然違いますよね。その辺りではやっぱり役に入り込まなきゃいけない、そこに集中しなきゃいけないので、普段のライブとは全然違う感じです」