昨年、結成20周年を迎えたヴィジュアル系エアーバンド「ゴールデンボンバー」(金爆)。ステージ狭しと繰り広げられる、ある意味“邪道”ともいえるお笑いで魅了するパフォーマンスは唯一無二ともいえる。ギター担当の喜矢武豊さんは近年はバンド活動とは違う俳優というステージでドラマや舞台で活躍中で、2月21日に公開される『死に損なった男』ではDV夫役を演じ、役者としての新境地を見せている。そんな喜矢武さんにとってのCHANGEとは──。【第3回/全3回】

喜矢武豊 撮影/冨田望 スタイリスト/藤井やすのり ヘアメイク/柳下綾音

 通算7枚目のシングル『女々しくて』が大ヒットしたヴィジュアル系エアーバンド「ゴールデンボンバー」。2011~12年にかけてオリコンのカラオケランキングで51週連続1位という記録を打ち立て、2012年から4年連続でNHK紅白歌合戦にも出場。しかも連続同一曲での出場は史上最多タイの記録でもある。ギターを担当する喜矢武さんにヒットする前と後とで、どのような変化があったか聞いてみるとーー。

「(『女々しくて』が大ヒットして)貯金は増えましたね、とりあえず(笑)」

──そういった物理的な面もそうでしょうが、ご自身のマインド的な部分とかでミュージシャンとしての気構えとかに変化は?

「どうだったかな……。やっぱりエアーバンドなんで、不思議な気持ちでしたよね。だって一生懸命音楽をやっているわけではないじゃないですか。やっているのは鬼龍院だけで、周りはミュージシャンと呼べるメンバーじゃなかったですし。だから、もちろん“やったぜ!”っていう気持ちもありましたけど、“あれ、いつの間にか売れてるな”みたいな戸惑いの方が大きかったと思います」